学研ピンホールカメラ

学研ピンホールカメラ

pinhole1.jpg硝子のレンズがなくても立派なカメラ。針穴を通して見える世界をフィルムの上に焼き付けることができると聞いて、ピンホールカメラを試してみたくなりました。

手軽に楽しめるピンホールカメラとして買いましたのは、学研「大人の科学 Vol.3 ピンホールカメラ」です。カメラと一緒に、いろいろなピンホール写真を紹介する冊子が付いていました。


pinhole2.jpg左下の丸いプラスチック板に針穴が開いています。説明書によれば直径約0.2mmの穴です。これを左上のリングで押さえて留めます。

右側は、交換パーツとして付属していたプラスチックレンズです。レンズ1枚の単玉です。


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左はピンホール板を装着したカメラ、右は単玉レンズに交換したカメラです。

先端だけを交換する仕組みですので、シャッターを閉じていれば、フィルムが入っていても交換できます。


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カメラ本体の裏蓋がごっそりと取り外せます。フィルム巻上げノブの部分がラチェットになっていますので、爪をギアに掛けて逆回転しないようにしておいてからフィルムを入れます。


pinhole8.jpgいわゆる鏡筒部分ははめこんでいるだけです。フィルムを装填してここが外れると、感光してしまいます。

今回の試写にあたり、シャッターを操作しているときに2度も外れて焦りました。あらかじめ接着剤でしっかりと固定しておく方がよいかもしれません。


pinhole_microscopy.jpg

左は付属のピンホール板に開けられた穴の顕微鏡写真です。説明書通りの直径約0.2mmの穴が確かに開いています。でも、形状が少し歪んでいますし、ヒゲのようなプラスチック片が残っています。

右は木綿針の先で穴を整形した結果です。ずいぶんまともなピンホールになりました。

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左は整形前、右は整形後のピンホール板による撮影です(露光時間は約2秒、三脚使用)。もともとがぼんやりとした針穴写真ですので、違いはほとんど分かりません。でも、右の方が若干、細かいところまで描出できているような気がします。

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こちらは付属の単玉レンズによる作例です。周辺に陰のようなものが出ています。ピンホール板による写真と変わらないくらいにぼんやりとしています。


19.jpgブロック塀に押し付けながら手持ちで撮影。露光時間約2秒です。狙った位置よりもずいぶん上を向いていたようです。ファインダーがいい加減なので。


16.jpg上で述べました通り、鏡筒が外れてしまい感光してしまいました。このようなトラブルも、このカメラだったら許せます。


12.jpg露光時間20分で撮影した夜景です。


15.jpgこちらも露光時間20分です。フィルムに傷が付いたようで、画面の左上に横線が入っています。きっとカメラのせいだと思います。こんな傷でさえも、このカメラだったら許せます。


この学研「大人の科学 Vol.3 ピンホールカメラ」は、Amazonでも楽天ブックスでも品切れのようです。

Vol.14 ステレオピンホールカメラでしたら手に入ります。

ステレオ写真も面白そうなのですが、私はどうも立体視が苦手なので...

本格的に針穴写真を撮りたい方は、Zero Imageという会社のカメラがよいかもしれません。


もっと手軽に楽しみたければ、紙製のピンホールカメラもありますよ。


最後は書籍を3冊ご紹介します。

左から2冊は私も読みました。これを読んで、スローなピンホール写真に興味を持ちました。右端は日本の針穴写真界の先駆者である田所さんの写真集です。

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