太陽瓶をつくる
「ジャム瓶はジャムを貯えておくもの太陽瓶は太陽を蓄えておくもの」。
昼の太陽の光を蓄えておいて夜に使うことができれば、便利だと思いませんか? そんなことができる太陽瓶(サンジャー、Sun Jar)を作ってみました。
使うのはソーラー庭園灯。昼間、太陽電池で発電した電気を充電池に蓄え、夜間にLEDを発光させるというものです。金属笠の上に太陽電池が付いています。
裏返すと、たいへん小さなLEDが付いています。太陽電池をテーブルに伏せたり手で覆ったりするとLEDが発光しますので、起電力がある程度大きいときは充電池に充電され、閾値より小さくなると充電池の電気で発光する仕組みなのでしょう。
ディスカウントショップで安く売られているのを買ってきました。このままでもいいような立派なデザインですが、これでは太陽瓶になりませんので...
分解してみました。
太陽電池の裏の電極はガラス表面がめっきされているだけのもの。これを回路基盤の電極に押し当てているようです。
めっきの上にケーブルを半田付けするのは不安ですので、太陽電池、回路基盤、黒いプラスチックの成型部品をこのまま利用する方が簡単でしょう。
となれば、ソーラー庭園灯の中身をガラス瓶に詰め込んでやれば出来上がりという簡単な工作になります。
さっそく100円ショップで瓶を買ってきました。蓋が透明な中央の瓶の大きさがぴったりのようです。ジャム瓶っぽくはなくなりますが...
蓋の内側に納まるように、不要な部分をニッパーで切断します。
ソーラー庭園灯の部品が、蓋の内側にぴったりと納まりました。
瓶の内側にはトレーシングペーパーで作った筒を入れます。これがLEDの光を軟らかく拡散させるディフューザーになります。
完成です。
窓辺で太陽の光を蓄えています。
暗くなるとこの通り、蓄えた太陽の光を放ってくれます。
問題は...
1.必要がないときでも、ある程度暗くなると勝手に点灯する。
2.夕暮れ時から点灯しているので、本当に必要な夜には電池が切れてしまう。
3.小さなLED1灯だけなので、光量が小さい。
手っ取り早く、電源スイッチを取り付けるといいかもしれません。欲を言えば、人感センサー。
この太陽瓶、私が作ったものよりもうんと洗練されたものが、MoMA(ニューヨーク近代美術館)のオンラインショップでも売っています。
MoMAの太陽瓶はこちら
さすが、MoMAで売られるだけあって美しいです。
最後は、工作に必要なもののリストです。
- ソーラー庭園灯
- ガラス瓶
- トレーシングペーパー
- ニッパー
- カッター